インカゼテヒニク

電気の世界と現実とを結びつける技術を勉強、紹介していきます。

Raspberry Piで外部ハードディスクを使用するときのTips

Raspberry Pi 3にSambaを入れてNASの代わりに使っていますがトラブルに遭遇したのでメモ。

 

1. fstabの設定

/etc/fstabを設定すると思いますがこのときに一番最後の数字を0以外にすると、HDDが何かの問題で見つからない時、OSが起動しなくなります。ここを0にしておく。もしこの問題のせいで起動しなくなったら、一番早い復旧方法はSDカードを別のLinuxで開いて、/etc/fstabを直接開いて編集し、元のRaspberry Piに戻すと起動する。

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2. 外付けHDDのファイルシステム

Raspbian Jessyではfuse-exfat を入れることによってexfatファイルシステムがマウントできます。ところが、私の環境ではここに保存したファイルがじわじわと壊れていく障害が発生。最初は他の原因を疑いましたが、ntfsでフォーマットしなおしたらぴたりと治まりました。なので、exfatはRaspianでは使用しない方がいいかもしれません。

 

3. HDDケース

HDDケースは玄人志向GW3.5AX2-SU3/REV2.0を使っています。単体でRAIDできるのですが、RAID機能は使わずHDDを別々に使用しています。温度をモニタし始めました。真夏の空調無しではファン稼働でSMART値最大47~48°Cくらいまで上がります。HDD温度は50°Cが故障頻度が上がる目安と聞きましたので、合格点ではあります。ただファンの音が非常にうるさい。ファンを停止させるとただちに60°C付近まで上がりますので、これは止められません。そのうちファンを交換しようかと考えています。あとついでにRaspberry PiのCPU温度も見ていますが、常時50°C越え。まあこれで故障したこともなく重要なファイルは全てHDDに保存していますので、壊れたら交換するものと割り切っています。

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AMG8833でサーモグラフィカメラを試す

AMG8833というモジュールをRaspberry Pi Zero WHを使って操作してみました。

 

配線はシンプルで良いです。

Rasberry Pi Zero
ピンアウト
AMG8833
ピンアウト
3.3 VIN
GND GND
SDA SDA
SCL SCL

配線写真。

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Adafruitさんの紹介サイトにある"Run example code"をそのまま使わせて頂きます。初期値では26 - 32°Cのレンジで温度変化を表示します。またハードウェアの方はAdafruitさんの参考例でRaspberry Pi 3を使っていますが、Zero Wでもばっちり動きました。VNCでリモートで表示させています。

試しにPCのディスプレイにカメラモジュールを向けてみました。写真だとわかりづらいのですがディスプレイの右下の方が温度が若干高く、たぶんそのあたりにコントローラか何かがあって発熱しているのではないか、と推測しました。

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このモジュールは8x8画素なのですがプログラム上で増やして64x64画素に見えるようになっています。手の平の輪郭を見るのも若干厳しいので、この解像度で何に使えるかな?と考えました。

 

  • 上記のモニタの例のような機械等の面単位での温度変化のモニタリング。熱電対等と比べると設置が手軽だし、点で解析するより多くの情報が得られる。「触るとこの部分が熱くなっているだろ?」というのを可視化できる。
  • 高所や狭いところ等容易に触ることができない部分の観測。測定温度範囲が0 - 80°Cなのでこの利点も活かせる。
  • 人感センサの代わり。もともとのモジュールは温度を測定することが目的でなく、人が通過したのを検知するセンサーとして考えられているようですね。

何かの温度測定だけなら熱電対センサーの方が使い勝手良いかもしれません。適材適所ですね。

M5StickVを手に入れた

M5StickVを入手しました。(製品紹介はスイッチサイエンスさんのページ)

タオバオにある広州のオフィシャル店舗に発注し6日で到着しました。通関がないので、中国住みはこの類のガジェットや部品の入手はすごく楽で早い。

 

カメラに液晶、GPIO付き、バッテリー内蔵でこのサイズというのもすごいけど、一番の売りはニューラルネットワーク処理できるプロセッサを搭載している、というところ。どうやらTensorflowを流用してDeep learningができるようだ。

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USBケーブルを指して起動するといきなりカメラの画像が表示され顔認識のプログラムが動く。動作はすごくスムーズで、想像以上。

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欠点はWifi装備していないこと。こいつは何かのDeep learning処理に専念させて、他の機能はSPIとかで他のボードと連携させる、という使い方が必要になるようだ。そうすると、消費電力や処理内容によってはRaspberry Pi zeroを最初から使った方が良い、みたいなことにもなりそう。試して放置、とならないように用途を色々と考えるのが楽しい。

3Dプリンタで色々つくる その1


ダイソーで購入したバイスですがイマイチ使い勝手が悪いので、机に取り付けるためのホルダーを作成しました。これで机にバイスを固定して作業ができるようになり、快適です。

 

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クリップを挟めば細い電線等を保持するのにも便利です。

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Enthoo Evolve Shift + Ryzen 2600ケースで自作PC

最近のAMDの快進撃ぶりにニュースを見るたびうれしくなっています。最初の自作PC Athlon XPに出会いオーバークロックCMOSクリア、という地味な経験を繰り返したおかげで今の自分があると思っています。ちょうと今3D CADやプログラミングで、良いスペックのPCが必要となっていましたので自作しました。

Ryzen 2を待とうと思ったのですが、出始めは高いし、またマザーボードもアップデート未対応だろうと考え、投げ売り始めていたRyzen 2600で組みました。SSD, ディスプレイ等は使いまわしで合計金額はよくわかりません。今回購入分は底値で買えたはず。為替、税金の条件は違いますが、価格コムと比べてもなかなか価格を抑えられました。中国もCPU+マザーボードセット価格がお得です。

 

7月初旬時点でのタオバオ、価格コムの価格比較(日本円、税送料込み)

  タオバオ 価格コム
Phanteks PK-217E Evolv Shift 27,504 15,854
SF600 ケースとセット 13,973
Ryzen6 2600 32,784 15,978
X470-I CPUとセット 22,479
MSI GTX1060 3G 過去購入 過去購入
SSD 過去購入 過去購入
Windows 10 過去購入 過去購入
Kingston Predator DDR4 3000 16Gx2 22,384 32,898
合計 82,672 101,182

 

ケースはEnthoo Evolve Shiftを選びました。このケースも自作PCの動機の一つです。ただ実物がどこにも置いてなくて結構不安でしたが、購入すると黒色のマットの質感も良く非常に満足しています。

 

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自作したら箱が積みあがって、買い物した感があってうれしい。

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Ryzenの文字は中文になっていました。サイバー感ありますね。

 

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Evolve ShiftはMini-itxケースにしては大きいので、組み立てはスムーズにできました。

 

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組み立て完。どうでもいい機能なのですがマザーボードとメモリが光っています。

 

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無事Windowsが起動。

 

CPUはこのくらいでいいのですが、グラボはCUDAを使うため、メモリは3D CAD用に32GBを選びました。これで色々とはかどると思います。 

 

Kosselデルタ 3Dプリンタの積層ズレ

自作したArduino Mega基板のデルタ型の3Dプリンタで色々作っています。フタを作っていたときに特定の軸方向に積層ズレしてしまうのでモータードライバ電流、各部ネジ等色々調べていたのですが、制御するPCを変えたところ、結果が異なるということが分かってきました。

ASUSの11.6インチノートPCと東芝タブレットs68は制御ソフトにRepetier Hostを使用、Raspberry PiはOctoPrintを使いました。結果ASUSのノートPCだけは積層ズレしないことが判明。前からラズパイを使ったときは、積層ズレとは別に動きが遅くなってしまうのでプリント品質が悪くなることは承知していたのですが、タブレットPCで起こるのはなぜだろうと考えてみましたが、なかなか原因の特定ができません。タブレットPCとラズパイに共通しているのは、USB供給電流が少なそう、ということです。3DプリンタArduino Megaへの供給電流が足りてないのか?OctoPrintがリモート操作できて便利なのですが、仕方ないので原因が分かるまではASUSのノートPCを使うことにします。

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デルタプリンタの積層ずれ